美郷錦
いよいよ師走。
当ショップには秋田県美郷町からわら細工の「しめ飾り」本体が届きました。材料のわらは酒米「美郷錦」の稲わらです。酒造好適米として有名な「山田錦」は晩生品種のため北国での栽培が難しく、秋田に適した品種として育成されたのが美郷錦なのだそうです。酒米は稈長が長く倒れやすいため栽培に手間がかかりますが、長い稈(茎)はわら細工に適しています。
このしめ飾り本体は、このあと秋田市の手仕事工房におくられ、紙垂と松飾りが付けられて民藝館や民藝店に出荷されます。
ちなみに美郷町を代表する清酒の一つ「春霞」の大吟醸は、この美郷錦で仕込まれています。
2025/12/2(Tue)
東北のこけし
きのう11月22日(土)から、JR秋田駅前フォンテ1階のギャラリープリモで「東北のこけし」展が開かれています。
青森県(津軽系)から福島県(土湯系)まで東北六県の伝統こけし10系統37工人の作品40本の展示販売会です。
写真の絵は福島県喜多方市(旧耶麻郡塩川町)の弥治郎系こけし工人井上はる美さんの色紙絵。本展には六寸と七寸のこけしが出品されています。
在所の塩川町はその昔、阿賀川(大川)の舟運と米沢街道(現国道121号)による物流拠点として栄えた歴史の町。一本のこけしは往時の土地柄を語ります。
今展のこけしはいずれも希少な古品の品揃え。お気に入りがあれば迷わずお買い求めくださいませ。
会期は12月21日(日)までです。
2025/11/23(Sun)
ナ タジロギソ 一人 一人カハ
「タジロギ」は躊躇(ためらひ)である。惑ひである。この世の波風は荒い。とりわけ世が暗く沈む時、真理の旗を掲げる者に抵抗は強い。だが、ためらはず前進しようではないか。真理は孤独ではないのである。一人は決して一人だけではない。いつか二人になり三人になろう。巡礼の杖に「同行二人」と書いてある。佛と離れている身ではないのだ。だから少なくとも二人の旅なのだ。誰よりも頼りになる力が、いつも自分と一緒なのだ。 柳宗悦『心偈』(昭和48年 春秋社)より
心偈(こころうた)は、柳が自らの心境を詠んだ短い句の総称。板絵(版画)は棟方志功。
2025/11/20(Thu)
くらしの木工品
いま、JR秋田駅前フォンテAKITA1階のギャラリー・プリモで「くらしの木工品」という小木工品の展示販売会が開かれています。
写真は現在展示中のギャラリー・プリモの全景。二段十列のボックスにおよそ70点の商品が並んでいます。
それぞれのボックスにそれぞれのわくわく感あり。
さながら、マス目の紙を破って取り出すタイプの駄菓子「障子破り」の趣です。その駄菓子の呼び名は、現在名は「穴あけBOX」とか。
本展の会期は、今週11月16日(日)までです。
2025/11/11(Tue)
貝焼きで濁り酒
ただいま秋田県立博物館では、企画展「かく、えがく」菅江真澄遺墨資料展が開かれています。
江戸時代の紀行家・菅江真澄が各地を旅して書き残した日記や地誌、図絵などの展覧です。
写真は真澄の旅の写生帖〈粉本稿〉にある「貝焼きと片口」が描かれた図。
図上には「いてはの国にて 賢酒を呑てけるには かならす 貝やきとて 帆たてかいのうちに もの入てにるめり…」「飯ものせるうつわにて にこりさけのむ事は…」と。
この季節のこの展覧会。観れば帰りに一杯やりたくなること請け合いです。
観覧無料。会期は11月16日(日)まで。
2025/10/28(Tue)
五城目の森の恵み
いま、JR秋田駅前フォンテAKITA1階のギャラリー・プリモで「くらしの木工品」という小木工品の展示販売会が開かれています。商品は飯へら(660円)、きりたんぽ串(220円)、鍋敷き(880円)、ペン立て(1,000円)、くず箱(3,300円)、まな板(2,200円)、すりこぎ(2,500円)等々。材料はスギ、ヤマザクラ、ケヤキ、カツラ、サンショウ等々。五城目町の木工伊藤誠さんが手がけた、木のぬくもりの品々です。
写真は五城目町森林資料館「五城目城」から望む五城目の山並み。
会期は、山が色づく頃11月16日(日)までです。
2025/10/22(Wed)
椿の浦
ただいま当ショップでは秋田県立博物館の企画展「かく、えがく。」菅江真澄遺墨資料展にちなんで、菅江真澄の古書を販売しております。
写真は『菅江真澄民俗図絵』中巻の〈雪の道奥雪の出羽路〉にある「椿の浦」の図。秋田県八峰町八森の磯辺の風景です。冬囲いのある住居の軒並みと、手前の小さい小屋は厠とのこと。
同図の立ち読みは当ショップで、原画は企画展でご覧いただけます。
会期は11月16日(日)までです。
2025/10/2(Thu)
かく、えがく。
9月27日(土)から秋田県立博物館の企画展「かく、えがく」菅江真澄遺墨資料展が始まりました。
江戸時代の紀行家・菅江真澄が各地を旅して書き残した日記や地誌、図絵などの展覧です。
当ショップでは本展にちなんで菅江真澄の古書の記念販売をしております。
写真は『菅江真澄民俗図絵』上巻の〈えぞのてぶり〉にあるアイヌのいるか漁の図。
同書は北海道や東北地方の風景、民俗行事、道具など菅江真澄の自筆で原寸の、誰が見ても楽しい図絵集です。上中下全三巻。ショップ店頭価格、19,500円(税込)。
展覧会は11月16日(日)までです。
2025/9/28(Sun)
東京汁椀
ただいま、JR秋田駅前のフォンテ秋田1階ギャラリープリモで「川連漆器の逸品」展が開かれています。お椀や皿、小鉢、スプーン、箸など暮らしの器54品目の展示販売会です。会期は10月13日(月/祝)まで。出品は明治5年(1872年)創業の佐藤善六漆器店。
写真は三寸九分汁椀(同店HPより)。直径三寸九分(11.7cm)高さ二寸(6.0cm)、1個3,960円(税込)。
1950年代の経済復興期、関東地方の大量需要に応えるために川連漆器組合が規格を統一し、東京汁椀と呼び合って作った川連の代表作です。
2025/9/23(Tue)
模様の國土
『いのちの窓』は民藝の同人河井寛次郎のことば(句)を集めた一書。
「物買って来る 自分買って来る」「おどろいて居る自分に おどろいて居る自分」などなど知れた句が収められている。
その後記には、工藝の模様について一言。
「人は現実の中に非実を見る。そしてあり得べからざるものをあり得させる。我等は模様と言われる世界に、そんな國土の一つをつくる。此処はどんな奇跡も可能な処。一つの枝からどんな違った花でも咲かせる事が出来、白を黒に出来、赤が青だと言へる処」と、作り手に語りかける。
2025/9/9(Tue)